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参議院選挙から一週間、

国会で改憲勢力が2/3を超えても国民投票があるじゃないかと言うけど …

で書いた最初のステップ「改憲ライン 2/3 」は直前の予想通りクリアしてしまいました。次のステップは「国会での改憲の議論」です。

私は、

改憲の議論をすることは、本来ならば民主主義だから大いにやってよというところだが、こんな党利党略で決まる姿なんか見たくないんだよ。

と書きましたが、せめて「党利党略で決まる」のは避けてもらいたいです。

そのためには、野党が正々堂々と議論を受けて立つことが必要でしょう。首相は「選挙の結果を受け、どの条文を変えていくか議論を進めていきたい」(毎日新聞 2016/07/20 憲法改正: ネット党首討論 次期国会で議論 首相、参院選争点にせず  (魚拓)) と言っていましたが、そんな相手の土俵に乗ってはいけません。

岡田さんは、「条件付き」と言っていますが、条文での議論をやるというのは相手の土俵に乗っていることに変わりありません。

民進代表、改憲論議条件付き容認 9条以外で (共同通信 47NEWS 2016/7/14)

「9条以外で」と言っていますが、9条以外はもっと酷いものだというのを認識しているのでしょうか。自民党改憲案の基本は、権力者を縛るものという普通の憲法の位置付けではなく国民を縛るものになっている点、基本的人権に関しては人権天賦説を否定している点 (片山さつき氏「天賦人権論をとるのは止めよう、というのが私たちの基本的考え方です」)、実際の条文でも第13 条などで「公共の福祉に反しない限り」が「公益及び公の秩序に反しない限り」に変更され、容易に法律により制約が加えられる余地を含ませた点など、問題が多いものになっています。

岡田代表が条件としてすべきは「条文の議論を行う前に『憲法とは何か/憲法の意味』を議論しましょう」ということでしょう。

  • 世界史的背景を踏まえ、憲法とは権力者を縛るものという共通の認識を教える。
  • 憲法で謳いたい国のビジョンを明らかにする。人権について語るなら、それが天賦のものであって侵すことのできないものであるという認識を明確にする。
  • 現在の日本国憲法にある「公共の福祉」の意味を教える。

そもそも選挙前から選挙期間中にできたはずですが、岡田さんは戦いに向いた人ではないのかもしれません。民進党の中にも山尾志桜里さんのように論の立つ人がいますから、そういう人を前面に立てると良いと思います。代表を出す必要も出てくるでしょうから、以前にも書いたことがありますが (「この際民主党代表は …」)、蓮舫氏を代表に立てた方が良いと思います。これは次の衆議院総選挙に向けての布石でもあります。

ここでは民進党のことだけを書きましたが、もちろん共産党他護憲勢力協調して進めるべきものと思います。ある党が出した議論での自民党の答弁の綻びを、別の党が突く。

そしてその議論を整理してわかりやすく国民に伝える。(後に述べる影の官房長官が) 毎日記者会見を開いても良いと思います。

最終的には強行採決で押し切られるかもしれません。しかし、この議論を整理したものをベースに改憲案の問題を国民に訴えていけば、第3ステップの国民投票で阻止することができるでしょう。その前に公明党など改憲派とされる党が、その先の選挙を視野に入れて、脱落するかもしれません。

改憲の阻止だけにとどまるのではなく、集団的自衛権に関する解釈改憲の見直し、「愛国」教育基本法の改正など、これまでに積み上げられてきた数々の戦前回帰的政策をもとに戻すことをやってもらいたいと思います。そのためには、野党共闘で政権を奪取する必要があります。

そのための戦略を立てて総選挙に備えて欲しいと思います。

毎日新聞社説でも厳しい指摘があります。

社説:敗北後の民進党 甘い総括ではいけない – 毎日新聞

 先の参院選で敗北した民進党には今、「善戦できた」といった安堵(あんど)感が広がっているようだ。しかし、それは自らに甘過ぎる見方ではないだろうか。同党は来月上旬に選挙総括をまとめる予定だが、ほっとしているだけでは次の展望は開けない。

選挙中、「旧民主党政権には失望した」「もう政権は任せられない」という有権者の声をどれだけ聞いただろう。党名を変更しても民進党への失望感はあまり変わらなかった。

経済政策など、結局アベノミクスの失敗を訴えるだけで、自らはどうするという対案は示していません。党内で議論を詰め、マニフェストを決め、常に発信していく必要があると思います。

以前も同じようなことを書きました。もう10年以上前だ。

衆院選’05雑感(1) がんばれ民主党

そこで備えが大事なんです。

そしてその備えが「影の内閣」だったはず。「影の内閣」は、政権を取ったらこの布陣でいくということを示している訳ですが、布陣だけでは不十分で、その場合どのような政策を行うかを示さなければいけません。そう、マニフェストですね。マニフェストは選挙前に用意すれば良いものではありません。

政権を取ったらどうするかを常に議論し、腹をくくっておく。
その状況と結果(マニフェスト)を常に発信し、国民に問う。
国政上の課題が起こるたびに、影の大臣は私だったらこうすると発表する。
国会では、議論の分野ごとに影の大臣が質問に立ち、論戦を仕掛ける。
これによって影の大臣を国民に認知されるスターにする。

民主党/民進党の不幸は、この準備がないまま政権を取ってしまったことでしょう。自民党やそのネットサポーターの宣伝もありますが、「何も成し遂げていない、失敗した政権」と国民には記憶されています。今の状況をそのまま続けていては「政権担当能力がない」という評価は変わりません。

しかし、強力なリーダーシップがあれば2年あれば立て直せるのではないでしょうか。党内のぐずぐず燻っている意見の不一致を除き、一貫性のあるマニフェストを作る、影の内閣を作る。2年後は蓮舫代表を前面に立てて戦えると思うのです。

民進党はやっぱりダメなんじゃないかという意見もあるでしょう。でも、私は国民主権の日本を諦めていないのです。共産党が大きく変わることは期待できないので、民進党に期待するしかないと思うのです。

以下の池田信夫氏の意見に同意します。

アゴラ 2016/7/12 無党派の若者はブルー・オーシャン  (池田信夫)

アゴラの夏の合宿で細野豪志氏と議論するのは民進党を応援するためではなく、野党が変わらないと選択肢がなくなり、日本の民主主義が死んでしまうからだ。多くのみなさんの参加をお待ちしています。

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