こんばんは。「平和への祈り」のカテゴリはひさしぶりになります。

先日毎日新聞に「原爆ルポ 60年ぶり発見」という記事が1面トップになっていました。

毎日新聞2005年6月17日
速報
長崎原爆:米記者のルポ原稿、60年ぶり発見 検閲で没収(写真付)
長崎原爆ルポ:ジョージ・ウェラー記者原稿全文 その1その2その3

毎日新聞2005年6月17日朝刊
1面 長崎原爆: ルポ、60年ぶり発見 米記者「放射線障害」詳述−−GHQ、公表許さず
2面 クローズアップ2005: 長崎原爆ルポ(その1) 当時、公表されていたら…
3面 クローズアップ2005: 長崎原爆ルポ(その2止) 米の戦争報道規制、今も
12面 戦後60年の原点: シリーズ特別編 長崎原爆、幻のルポ(その1) 奪われたペン
13面 戦後60年の原点: シリーズ特別編 長崎原爆、幻のルポ(その2止) 隠された地獄
30面 長崎原爆ルポ: 投下1カ月後に取材受けた元米兵捕虜、記者の忠告鮮明に(その2止)
31面 長崎原爆ルポ: 未知の症状、闘う医師 60年前の凄惨、今に(その1)

毎日新聞2005年6月17日夕刊
長崎原爆ルポ: 反響 「60年の空白」に怒り

長崎に生まれ育って、原爆資料館は何度も行きましたが、外傷がほとんどない状態で人が死んでいくことの悲惨さに関してはあまり伝えられていないように思います。「ガラスびんと一緒に溶けた手」など他の展示の凄惨さに隠れて印象が薄くなっているだけかもしれませんが。むしろ「はだしのゲン」(これも通して読んだことはないのですが) から先に知ったような印象が強い。このウェラー記者のルポは、1ヶ月後であることから、そのなんだか分からない死因の恐怖が伝わってきます。

毎日新聞では報道機関として、戦争報道、検閲に関しても多くの言及があります。
・これが当時アメリカ、全世界の人々の目に触れていたら、核規制の声が強まっていたはず
・ベトナム、湾岸戦争、イラク戦争でどのような規制/検閲が行われたのか

検閲は戦前のことのような印象を受けますが、イラク戦争が行われている (終わったことになってるんでしたっけ) 現在も続いていることが分かります。情報操作に結果的に (または積極的に) 協力していることを自己反省も含め書いています。

原爆に関しては、今も無知と知らせることの拒絶が続いています。米国ではスミソニアン航空宇宙博物館で原爆展を行うことになっていたのが中止に追い込まれたことがありました。「原爆が戦争の終結を早めた」という「意見」をいうのはいい(毎日新聞 2005年6月18日 「原爆開発60年: 米テネシー州で記念行事 譲らぬ「正当化」−−“終結”一役が誇り」)。しかしその前に、原爆投下で起こった「事実」を知ってもらいたい、知った上でその意見言えよ、と思います。

NPT会議が先日何の成果もなく終わりました。核兵器を持つことが特権であって、特権は先進国だけで十分だ、いや開発途上国でも持っているところがあり、先に持ったもの勝ちというのはおかしい、という論点だけが議論されているように見えます。ここで議論している人々にも長崎、広島の原爆資料館に行ってもらいたい(NPT会議にあわせて訪米されたKEN-NYEさんのレポートによると、国連内で原爆展が行われたそうですね)。

また、日本政府自らが核兵器の悲惨さを積極的に伝えてもらいたいと思います。別に日本人が唯一の被害者だということを強調しなくてよいです。人類にとって破滅の恐怖の元であることを伝えてもらいたいと思うのです。

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