こんばんは。井上ひさしです(ウソ)。

以前、井上 史雄の「日本語ウォッチング」という本を紹介しました。今日は別の本の紹介です。

日本語の化学変化―時代とともに変わる日本語のルーツと正しい使い方
岩松 研吉郎 / 日本文芸社
スコア選択: ★★★

井上が言語の使用のされかた、その変わり方をありのまま受け入れる姿勢をとっているのに対し、岩松はさらに変わりやすさが日本語の特徴、もっというと日本語のダイナミズムとして積極的に評価しています。漢字、かな、アルファベット、なんでも受け入れることにより、海外の文化を吸収してきた、その功績も評価しています。

この点は実は私も同じ意見です (バックログに「日本語の造語力」なんていうのをあげておきながらずっとほったらかしでした)。日本語の強さだと思うし、一方で弱さだと思っています (この部分本当に宿題で書くから今日はかんべんして)。

で、変化を受け入れる指向が強いので、例を示して、その意味付けをして、「これはこれで正解」というパターンが多い。それはそれで面白く読めました。

例えば、「とか弁」 (ここではこの名前を使っていないが、必要以上に「とか」をつける言い方のこと。「コーヒーとかいかがですか」とか) に対しても、「自分の提示した事柄に対して引いた姿勢(へりくだり)になる」、「婉曲化という日本語会話に伝統的な表現法の新しい形でしょう」という位置付けをしています。

よく「私って〜じゃないですか」という言い方をする人がいるじゃないですか。私は「そうですか?」とか「同意を求められても…」と反応したくなりますが (実際に電話セールスに対してはそう反応してるか)、ここでは、そういう反応は「ちょっと意地悪です」としています。いや意地悪なのは分かってますけどね。

そういうスタンスで書いてあると思って読むと、非常に面白い本でした。内容が軽くてちょっと物足りないかも。

ただ、何でも受け入れようとするあまり、誤解も多いんですけどね。まあ、それも愛嬌で楽しめます。例えば、日本語では長い言葉も省略して3〜5音にすることが多いというところの例示のなかに、「チェキラ」なんてありました。これ”Check it out!”の発音を聴いたまま写しただけで決して日本語で省略した訳じゃないですよね。また、「ファッキン」(失礼!) が「ファットキング」(太った人のこと)または「ファーストキッチン」の略としてあるのも笑った。

また、途中語尾上げ (半疑問) と平板アクセントがごっちゃに記載されているのは気になりました。これは正しいのが何か分からなくなるので、愛嬌とはいえないんですけどね。これら2つの事象はまたここで取り上げるかも (あーまた宿題増えちゃう)。

日本語関係だとついつい買っちゃう私。”Web Designing” 2005/6月号で「伝えたいこと、きちんと伝えるために – 人を惹きつけるWebライティング」という特集記事があったので一緒に買ってきました。読んだら感想を書こうかと思います (ってまた宿題が…)。

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